遠隔地の Windows 機で VMware Player を動かし、その中の仮想マシンで動いている Windows を使う場合、通常はまずホスト側の Windows にリモートデスクトップで接続してから VMware Player を使うことになる。
これを、仮想マシン側の Windows にいきなりリモートデスクトップで接続したい。
(仮想マシンのネットワークは NAT を使う設定)
VMware Player には vmnetcfg.exe という設定ツールがあり、NAT の設定を GUI ベースで行うことができるので、ホスト側の適当なポートを仮想マシン側のリモートデスクトップのポートに変換するように設定してやればよい。
しかし、VMware Player 3.1.4 では vmnetcfg.exe は自動的にはインストールされないため、インストーラ内部から別途取り出してやる必要がある。
VMware Player のインストーラを起動すると、インストーラ内部のファイルがテンポラリディレクトリに展開される。Windows 2000 / XP なら C:\Documents and Settings\ユーザ名\Local Settings\Temp 、Vista / 7 なら C:\User\ユーザ名\AppData\Local\Temp でインストーラを起動した時刻に生成されたディレクトリを探せばよい。
VMware Player のインストーラが生成したディレクトリに network.cab があり、この中に vmnetcfg.exe が含まれている。適当なアーカイバで cab ファイルを展開して vmnetcfg.exe を取り出し、VMware Player がインストールされているディレクトリにコピーして使用する。
仮想マシンは通常 DHCP で IP アドレスを取得する設定になっているが、固定 IP アドレスを使うようにしなければならない。このとき、ゲートウェイや DNS サーバは DHCP で設定されたものを調べておいて再設定する。
vmnetcfg を起動し、NAT 用のネットワーク (通常 VMnet8) を選択し、DHCP 設定ボタンを押して DHCP で割り当てられる IP アドレス範囲を確認する。仮想マシンを起動し、ipconfig でゲートウェイや DNS サーバの設定をチェックする。確認したアドレス範囲外の適当な IP アドレスを設定する。
ついでに仮想マシン側 Windows でリモートデスクトップを受け付けるように設定し、ホスト側 Windows からリモートデスクトップ接続でログインできることを確認しておく。
NAT の設定をする。リモートデスクトップのデフォルトポート 3389 はホスト側 Windows で使用するため、適当なポートから転送してやる。ここでは 3390 を使う。 vmnetcfg の NAT 設定ボタンを押し NAT 設定ダイアログを開く。ポートの設定の追加ボタンを押し、ホストポートを 3390 、タイプを TCP 、仮想マシンの IP アドレスをさきほど設定した IP アドレス、仮想マシンのポートを 3389 に設定する。説明は「リモートデスクトップ」とでもしておけばよい。
ホスト側 Windows で 3390/tcp を受け付けるようにファイアウォールを設定する。
仮想マシン側 Windows のファイアウォールはリモートデスクトップを有効にするときに自動設定されるため特に設定は必要ない。